一般社団法人キッズコンサルタント協会

小1の壁問題

日本の成長戦略の一つに女性の活躍が掲げられ、国が待機児童解消のために数多くの保育所を建てました。そのため、保育者の質の低下が叫ばれるだけでなく、保育園を卒園した子どもたちの放課後の時間の問題、学童保育で受け入れられる子どもの数が足りず、学童の待機児童が増加するという、いわゆる「小1の壁」が問題となっています。

人的環境の整備こそが質向上の近道

小1の壁問題もさることながら、実際に学童を運営してみますと、子どもたちの過ごす放課後の環境の重要性を感じずにはいられないのも事実です。自分の好奇心にとても忠実な学齢期の子どもたちはいろいろな“好奇心”を遊びに展開する能力にとても長けています。遊びを開発するプロといっても過言ではないのです。一方で、その有り余るエネルギーを学習に転化することで学業成績がぐんぐん伸び行く時期でもあるのです。都心部の限られた空間で物理的に十分な環境を提供するのは限界がありますが、そのような子どもたちに、せめて十分な人的環境を提供したいと考えたのが当協会設立の最初の志でした。

学童教育の現状は・・・

学童保育で子ども達の保育にあたる学童指導員には、現在のところ資格取得の必要がありません。保育園で保育にあたるには、保育士資格が必要ですし、幼稚園では、幼稚園教諭の免許が不可欠です。また、小学校では小学校教諭免許が必要です。このように、その年齢に応じた子どもの保育資格が公的に整えられているにもかかわらず、学童指導員には資格がないのが現状なのです。

小学校で過ごすより長い放課後の時間

学童期の子どもはまだまだとても多感な時期で、様々な体験を通じて興味・関心を引き出すべき時期です。また、小学生が学校で過ごす時間は年間約1200時間。それに対し、放課後・長期休みに過ごす時間は年間約1600時間と言われています。子どもたちにとって学校で過ごすよりも長い放課後の時間を「どんな環境で」「どのような人たちと」「どうやって」過ごすかがとても重要なのです。

真の人材「スペシャリスト」の育成!

一般社団法人キッズコンサルタント協会では、学童指導のプロフェッショナルを育成すべく、“キッズコンサルタント”という認定資格を作りました。“キッズコンサルタント”は、児童教育、とりわけ“放課後児童教育”のプロフェッショナルです。子どもの発達に応じた教育理論を学び、それを発展させた遊びの開発をし、子どもの気持ちに寄り添い、子どもたちの成長を確実に引き出すことのできる“真の人財(スペシャリスト)”を育成し、子どもたちの豊かな未来を創造していきたいと考えています。